トランクルームとスレイベル

ゲームの感想 乙女ゲ多め

12時の鐘とシンデレラ 簡易感想

 

少し前に、残り二人を残してずっと積んでた0時の鐘とシンデレラをコンプしたので感想でも……と思ったのですが。

さすがに二人だけ書くのはどうなの?と疑問があり、どうせならシリーズの前作・前々作も書くかー!と思いたって当時の記憶を引っ張り出してまとめてみました。

ただ、とりあえず第一作の12時の鐘とシンデレラについて書いてみたものの、もう正直かなり色々あやふやですごくあっさりめになった&記憶違いもありそうだしで、ちょっとあげるのを迷いました(;'∀') もしかしたら後で引っ込めるかも。

感想は熱いうちに打たないとダメですね本当に。

そんな薄い数行感想でもいいよ&ネタバレ大丈夫だよという方だけ続きからお付き合いください。

 

 

鐘シンシリーズとは

童話『シンデレラ』をクインロゼ風に解釈したシリーズです。

モンスターと人間が共存している世界という設定からか、ハロウィン要素もくっついています。UIや背景、イベントなどでジャックオランタン・コウモリ・ゴーストなどモチーフが出てきます。

1作目である12時は三女オデット、2作目の24時は次女のロザリア、3作目の0時は長女エリーゼ、という風にスカーレット家の三姉妹が各作品の主人公を務めます。

シリーズ3作とも時間軸は共通で、主人公(視点)が異なる形です。

3作がまとめて1つになったVita版もありますが、私がプレイしたのはPSP版です。

 

全体感想

12時の鐘とシンデレラ~Halloween Wedding~(通常版) - PSP

12時の鐘とシンデレラ~Halloween Wedding~(通常版) - PSP

 

ロゼにしては癖がない、とのことで物珍しさでプレイ。
他の姉妹も灰をかぶったり靴をもらったり無理やりシンデレラ要素はあるのですが、今回感想を書いた第一弾、12時の主人公オデットが一番オーソドックスなシンデレラのイメージだと思います。

父親の再婚によって継母と義姉が二人できた矢先にその父親が事故死、さらに借金が発覚して没落するというのが12時の導入部。慣れない下町暮らしも家族と打ち解けられたことで悪くない日々になりますが、後に借金自体が嘘では?という疑惑が持ち上がり、その真相を探るストーリーになります。

原作では意地悪な継母と義姉の「意地悪」の部分に一捻り加えてあってロゼだなあ……となった記憶があります。とりあえず普通に家族仲は良好なので、いじめ描写が苦手な方にも安心。

そしてオデット、可愛らしい見た目なのですが「貴族は強か、そうでないとやってられるわけないでしょ」というロゼの貴族観にのっとって、彼女もかなりたくましいです(笑)

没落に関しても前向きで最初は自分で復興させる気満々、詐欺で財産むしり取られた疑惑が浮上するとお城の舞踏会に参加して王子に取り入り、なんとか調査してもらおう!と画策します。
だからかバッドエンドはあるんですが、どれも後味は悪くないんですよね。いつかなんとかなる!と言う感じだし実際なんとかしてしまいそう。これはシリーズ全作に共通していることなんですが。

シナリオは全体的に金太郎飴感が気になりました。
文章はほぼそのままで相手キャラのみすげかわるイベントが多々あったのと、ED分岐のフラグもほぼ全部のキャラで共通だったんですよね。

なもので大きな流れも同一。数周しちゃうと「あ、次○○イベント来るな~」という予想がつくようになります。詐欺に関しても一度ハッピーエンドを見たら大体わかってしまいます。

このフラグ管理に関しては、新装版まほごしゅや (システムは異なるけれども) 旧盤アリスと似た印象を受けました。

1つのまとまったストーリーというより、キャライベントが順番に起きて合間に共通イベが入るタイプです。途中でルート分岐するんじゃなくて、最後までほぼ同じ流れでフラグによってEDのみ異なる……みたいな。わかりにくいですね(;・∀・)スミマセン

このゲームに限らず結構見る形式じゃん……と言われれば確かにその通りで、久しぶりにこういうタイプのゲームに触れたので私がびっくりしただけかも?でもどちらかというと私はあまり得意な形式ではありませんね(-_-;)

上記事情でちょっと休憩をはさみつつのプレイになりましたが、キャラ萌えはばっちりしました。
キャラクターの個別イベント自体は、ギャップが魅力のキャラばかり*1&セリフも印象的なものが多くて良かったです。

 最終的にみんないい人だったんですよね。

主人公の内面も含め、感性がまっとうな人たちばかりというか優しい世界というか、プレイしていてうまくいくだろう(というか酷いことにはならないだろう)という安心感がずっとありました。

 

 

チャンス (CV吉野裕行)

※モンスターには一部の例外を除いて苗字がない。

貸し馬車の御者をやっているトカゲのモンスター。馬車はかぼちゃの形をしていてかわいい。
モンスターと共存している国、とは言うものの両種族にはかなり溝があるのですが、彼はかなりの親人間派。人間が大好きで、主人公も大好き。
人間に酷いことを言われてもめげずに頑張る好青年キャラですが、最初の行為が馬車でカーセッ……なのは度肝抜かれました。変なことばっかり覚えてるな私。
普段はわんこっぽいのに最後にちらっと病んでみえるほど強い執着を見せるので、そういうギャップが好きな人にはたまらないと思います。
というか攻略対象のモンスターたちはみんなびっくりするほど一途。特にそういう説明があったわけではないのですが、相手を先に亡くしても破局してしまってもずっと1人の相手を想ってそうです。

 

 

ギルバート=クロイス (CV子安武人)

強さこそ正義、という一人だけ世紀末から来たような価値観をお持ちの貴族の護衛役。
主人は同じく攻略対象のあの人。主人がしょっちゅうお城から抜け出すのをイライラしながら探しに来ていて、その時主人公と知り合います。
最初は弱者だと思っていた主人公の芯の強さに段々惹かれていく……という形。

このゲームの進行上、すでに攻略対象と親しくなっているにも関わらず王子様を誘惑しに舞踏会へ行かないとならないのですが、彼は(彼も)やたらと協力的で複雑な気分になりました。最初から邪魔するつもりで手伝ってたと聞いて吹っ飛んだけどね!

好きな女性が望むなら自分は苦しくとも他の男とうまくいくように取り計らう、とかいう健気さはなかった。でもそっちの方が自分に正直でポイント高いです。

守るより奪う方が性にあってるとかでS気味な言動が多いですが、ストレートに甘い言葉も投げてくるのがポイントだと思います。

 

 

グラス=ウォーカー (CV櫻井孝宏)

偏屈な靴職人。あと実は精霊系のモンスターです。ガラスの精。能力を活かしてガラスの靴を作ってくれます。
ぶっきらぼうな態度で最初は反感を覚える主人公ですが、乙女ゲーム的にはツンデレのこんな態度はメインを美味しくいただくための前菜ですよ( ´,_ゝ`)
グラスはツンデレというと少し違いましたが、じゃあ何かというとクーデレ?不愛想デレ……?なんだそれは。
好きな子にはムッツリ気味&足フェチという隠れ属性も持っています。本当に変なところばっかり覚えてる。

あとEDによっては主人公になら仕えてもいいみたいなキャラが結構多いですね。グラスもちょっとそれっぽいセリフがあります。

主人公が「王子も夢中にさせるような素敵な靴を作って」みたいなことを言うシーンがあって、(別の男を誘惑するってことだから心中複雑だろうけど) 靴職人冥利には尽きるんじゃないかなーと思いました。
可愛らしく小首傾げてこんな小悪魔なお願いされた日には、こういう女主人になら従いたくなっても仕方がないのかもしれない。

 

 

ロイ=ディフェンタール (CV岡本信彦)

OPでもばっちり出ているので隠す気はないんでしょうが、この国の王子様です。
攻略制限のかかっている彼ほどではないにしろ、元ネタ的にメインということで多少は優遇されていた気がします。
友人として接してる間は世間ずれしてない素直なお坊ちゃまと言う感じなのですが、最後の最後に「強かな貴族たちのトップ(王族)なんだから、より強かに決まってるでしょ」とばかりに裏の顔を出してくるのはズルい……と思いました。

元ネタでも有名な、ガラスの靴をもとにシンデレラを探すシーンの鐘シン風アレンジが好みでした。

要は演出だったってことですね。

身分差などの問題を世論を味方につけてクリアにするために、ロイは「舞踏会で一目惚れした女性を探し続ける王子」と周囲に印象付けながら大々的にオデットを迎えに来て、逃げ道をふさいでしまいました(笑)

妹が不敬罪でしょっぴかれる!と思ったお姉ちゃんたちが「靴の持ち主は私、だから私を連行しろ」と言い出すのも、地味に良かった。

メインストーリーは元ネタをなぞりつつも鐘シンならではの理屈をつけてくる感じ、製作陣のドヤ顔が見える気がするけど好きなんですよね(・∀・)

 

 

シリウス=ブラッドレイ (CV高橋広樹)

今回の真相枠でいいのでしょうか?
ここまであまり触れられていない、オデットの過去と実母に関するあれこれが判明します。

詐欺に対してはだいたいどのルートでも弁護士が嘘を吐いていた、で決着がつくのでそれで終わりと思っていたら、まさかの方向からの真実です。

この世界の魔法使いって「長命」「魔法使いを輩出した家系はいずれ途絶える」「血縁者にしか情を抱けない」とか色々設定もりもりなんですけど、まさかそのファンタジー設定を活かして実母との三角関係にもっていくとは思いませんでしたよ……。

要は母方の遠い親戚なんですよね、シリウス
少女漫画でよくある『好きな人の初恋が自分の姉だったけど、姉は彼に興味がなくて~』とかそういう甘酸っぱいレベルでなく。実母もシリウスが好きで、まだ幼い頃の主人公に嫉妬して狂言誘拐まで起こしていたというドロドロ具合です。

私の数少ない地雷が三角関係でギスギス系なのでちょっと不安でしたが、そこまで気にならなかった、はず。ダメダメな年上のお兄さん相手で、主人公のいじらしさが強調されていたちょっと切ないシナリオ……だったような。

癖は消しきれなかったけどなるべくソフトな表現にして、頑張ってキラキラファンタジーやってたのにここで力尽きちゃったの???って当時ショックよりなぜか笑いの方が出た気がします。でもかなり頑張ったと思う。

寿命の違いを考えて尻込みする主人公に対してシリウスが言う「君を想って泣く人生が欲しい」でしたっけ? セリフとかはすごく好きなものが多かったです。

 

 

サブキャラ

今回はフェザーとレイナルドにサブキャラとしてエンドが用意されています。
フェザーはよくお茶をする同じアパートの住人、レイナルドは路地裏で会う謎のお兄さんと言う関係性です。
といっても (今ならわかりますが) 彼らを攻略できるのは姉二人なので、ここではどちらもお友達エンドどまり。
12時発売当時はまだ続編について情報がなかったので、この二人のメイン昇格を望む声をあちこちで見た気がします。
私もFDでメインになるのかなーと思っていたらまさかの続編×2で驚いた記憶が。

 

 

 

 

 

まとまってないなあ(;'∀')

次回は多分同じような雰囲気のふわふわ24時感想になると思います……すみません……。

お付き合いありがとうございました。

 

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*1:私はギャップ萌えです