トランクルームとスレイベル

乙女ゲーム(+α)の感想など

黒蝶のサイケデリカ キャラクター感想:黒

今回は前回書けなかった黒蝶のサイケデリカ、鉤翅/緋影とちょこっと主人公の感想になります。

ルート・EDのネタバレを含みますのでご注意ください。

なんとなく思い付きで白と黒に分けたけど、黒蝶・灰鷹ときたら「白×のサイケデリカ」も出そうですよね。三部作的な。

売上次第でしょうけど、そうなると何が×に入るかな。飛ぶ生き物で共通しているとすると白鴎のサイケデリカとか白鴉のサイケデリカとか?

…………ないな。

では続きからよろしくお願いします。

 

 

 

鉤翅 (CV鳥海浩輔)

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協力する男。
公式サイトおまけコミックのキレる鉤翅とても好き。
一度クリアしてから共通やると、彼と緋影の会話部分は(演技とわからないように演出されている分)うすら寒いものを感じます。白々しい(笑) ふとした瞬間に見える強い主人公への執着とか、苦悩とかかなり好みです。
「好きな子と太陽の下を歩きたい」というのが彼の夢であり、行動原理です。灰鷹でも言ってましたね。
これは例の件で湖の底に沈み、以降闇に閉ざされた館で過ごしてきたからこそ出てきたセリフだと思いますが、そう考えるととても重い。
過去回想を見る限り彼は本来、一番の年長者にふさわしい優しく頭が良くリーダー的な子供だったと思われます。
しかし主人公のもとに戻るために、緋影の口車に乗って無関係の人間を利用することに決めます。聡明な彼が自分のやっていることの罪深さを理解していなかったとは思えないし、葛藤もあったと思います。けれど犠牲を嫌がり離反した紋白と違って、彼は結局緋影に協力し続けます。
恐らく事故が起こる前の時点で主人公と「結婚の約束=両想い」を交わしていたことがこの選択に少なからず影響していると考えると、とても切ないです。片思いより両想いの方が未練は強くなると思うので。
この聖人君子で終わらない薄暗い部分が彼の魅力だと思います。「この手を汚してでも好きな人といっしょにいたい」というのは好きなシチュエーションの一つです。
また全然関係ない理由で、鉤翅EDの演出がすごく好きでした。
紅百合が不安になっている時に鉤翅に「君の幸せは何?」と聞かれて咄嗟に例の結婚の約束を思い出してしまうんですよね。そして場面転換で唐突に二人の新婚生活が始まります。比喩でなくナツキとアイが結婚していたことになっていて、背景は現代で、館のことには一切触れられない。二人でずっといちゃいちゃしていて、一日の終わりというときにスチルが出る。自宅の窓際に立つ主人公をナツキが後ろから抱きしめるというスチルなんですが、一瞬の暗転ののち二人の構図はそのままに背景だけ屋敷のものになっている=幸せな幻覚に酔っている、という。
とてもホラーぽくていいです。
というかよく考えたら「水難事故で友人をなくした子供たちが、10年後その事故があった湖に行く途中、バスで事故にあい全員意識不明の重体」と書くととってもホラー。
個人的には紋白ルートでの紅百合とのやり取りも印象に残ってます。奈落に落ちた紋白を助けに行こうとする紅百合。それを鉤翅(実は直前に紋白にとどめを刺したのは彼の言葉)は止めようとするのですが、鉤翅ついて何も知らない紅百合は「誰かを犠牲にする幸せはいらない」と言って飛び込んでしまいます。その言葉、彼には致命傷だから…! こうしてみると不憫属性も持っているのかも鉤翅。
鉤翅は残念ながら本名EDはないです。その代わりにもしもあの日湖で誰も溺れなかったらという本編if的な大団円EDにおいておそらく一番優勢です。多分あのまま成長していたら一人勝ちだったんだろうなあ。
前にも書いた通りボリュームがあるとは言えない作品なので、彼の葛藤とか苦悩とかもっとがっつり読みたかったですね。

 

 

  

緋影 (CV石川界人)

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秘密を探る男。

クリアしてみると公式サイトトップめちゃくちゃネタバレですね…。

はっきり言いまして、キャラクター萌えの面だけで見ると「使用前」緋影さんのほうが好みでした。
口が悪くてずけずけものを言うけど紳士ってなんなの。ずるい。リーダーとして序盤滅茶苦茶頼りになるし。マッチポンプだったわけですけど。
なので彼のEDが館の主バージョンしかなくて少し残念でした。
最初は利用するつもりだったのに紅百合の好意を流せなくなって、あの性格を演じたまま館で偽りの生活を続けるEDがあってもよかったんじゃないですかね!
ただ演じて~とは言いましたが本物のカズヤに寄せたわけではないぽいので、あれも緋影の本来持っていた一面だったのではないかと思います。多分生前身内がまともだったら、あんな風に成長していたんだろうな。そう考えると本当に親族ギルティ。
それはそれとして声優さんの館の主の狂気迸る演技は非常に素晴らしかったと感じています。(演技しているうちから)自己犠牲は嫌いだと吐き捨てたり、記憶を取り戻せない紅百合に「お前は逃げている」と指摘したり。人の弱みを的確に突いてくるところ、嫌いじゃありませんでした(笑)
個人的残念ポイントはもう一つ。シナリオを見る限り、紅百合よりもウサギがヒロインポジションに近い気がします。彼が狂気に落ちた理由もずっと傍にいた存在もその死によって彼を正気に戻したのも妹であり、紅百合はあくまで状況を動かすきっかけにすぎないような気が。
そのきっかけになれるかどうかが重要だよという意見も理解できますし、過去が過去なので比較する方がおかしいのもわかってます。でももう少し活躍度の比重を主人公側に傾けてくれるとより好みでした。
こんな感じで私にとって緋影は美味しそうな匂いはするのに、食べられないというおあずけ状態のキャラでした。

 

 

 

紅百合 (CV中原麻衣)

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鍵を握る少女。本作主人公。
ボイスあり主人公の乙女ゲームはほとんどプレイしていませんので、ちょっと心配だったのですが可愛らしいお声ですぐに違和感なくなりました。大変よかったと思います。
例の事件のきっかけは自分である、と思っているので、記憶はなくとも自己犠牲ぽい行動をとります。
※わかりやすい「私が犠牲になれば…」という感じではなく、「何が何でも一人も欠けてほしくない」ため咄嗟に体が動くという感じ。
その結果なかなかの聖母系主人公になっていました。今回の攻略キャラクターは揃いも揃って辛そうというか、何かに囚われているので、そういう意味で彼女で本当に良かったです。
決めてほしいところで決めてくれる=救済してくれるので、そういう意味では安心して見てられました。
おまけコミックの感じが好きなので、彼らとわいわいやるFD出ませんかね…。どうしても本編よりボリュームが減る、内容のバリエーションがある程度絞られるという意味でFD自体はあまり評価が高くないのですけど、これに関してはめちゃくちゃ欲しいです。

 

 

長かったサイケデリカ関連もこれでひと段落です。

お疲れさまでしたー!

 

※「黒蝶のサイケデリカ」のバナーに使用されている画像の著作権は、アイディアファクトリー株式会社に帰属します。

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