トランクルームとスレイベル

ゲームの感想 乙女ゲ多め

【総評】あさき、ゆめみし

 

下ごしらえが丁寧ならあっさり味でも美味しい。

dlsoft.dmm.com

DL版用意してくれるの手軽に買えてありがたい……。

ネタバレなしの全体的な総評です。

※ただし一枚プレイ画面のスクショがあります。

お付き合いいただける方は続きよりよろしくお願いします。

 

 

 

高校二年生の夏、わたしは依頼でとある田舎町に向かうことになった。
四方を山に囲まれた人と妖の楽園。
記憶にない、けれど懐かしい場所――伊那砂郷。

そこでわたしは大切な人とこの夏を共に過ごす。

わたしと一緒に郷に来た相棒の妖、【祇王
依頼を紹介してくれた、ちょっと怪しい情報屋の【東雲さん】
血の繋がらない従兄妹で2年ぶりに再会した、【愁ちゃん】
仇を追う、少し寂しい瞳をした退魔師の後輩、【高虎くん】

そして、初めて逢ったはずなのに、なぜか懐かしい人、【薙羽哉さん】

簡単なはずの依頼は、謎の妖の出現によって一変する。

敵対する妖たち。
夜毎起きる怪異。
わたしを誘う夢。

思い出したくない。
けど、思い出さなければならない赤い結末。

あの細い月が満ちた時、わたしはどんな終を見るのだろう。
――運命の夏がはじまる――

公式サイトより。

 

和風伝奇アドベンチャー『あさき、ゆめみし』をクリアしました。

個別EDのあるキャラクターが7名、他にも多数のEDが存在しており、初周4時間30分でフルコンプまで13時間でした。

元はPCソフトとして発売されましたが、PSPにも移植されています。
PC版は新しいOSが出るたびに対応するバージョンが発売されており、私が購入したのはWindows10対応版です。

ちなみにWindows10版はあくまで最初に発売したPC版のリパッケージのようで、PSP版で追加された攻略対象やルートは収録されておりません。その点にご注意ください。移植販売元の事情が事情ですからね……。

 

 

 

雰囲気づくりのうまいシナリオ

主人公は高校生兼退魔師。
彼女は依頼を受けて、相棒である祇王と伊砂那郷へやってきます。
そこでかつて郷で起きた悲劇的な事件と、未だ終わらない暗い宿命を知ります。同時に運命の相手にも出逢うのですが……。
退魔師、生まれ変わり、生贄の血筋と好きな方ならたまらない要素が揃っています。鬼神と書いてものかみと読むんですよ!
これらの要素はシナリオに密接に関わってきます。主人公もきちんと退魔師として活躍します。看板倒れではありません。
用語に関して説明もきちんとあるのですが、登場人物内に完全な素人というものがいないため、くどくどしくならないレベルに留めてあるのも個人的には (*´ω`)b でした。

こう書くとシリアス一辺倒のように見えますが、日常シーンはテンポのよい会話が入るので全体的な雰囲気はそこまで暗くなりません。明るい時は明るく、締めるときはがっつり締めるという感じ。

和風、妖、伝奇もの……このワードに反応してしまう方、ぜひぜひ1度公式サイトを覗いてみてください。
PC版なら体験版もあります。

 

 

豊富なイベント数&ED数

今作はマップ画面から好きな場所を選びゲーム内の時間を進める、いわゆる訪問形式です。

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ものによっては作業が単調すぎて苦手なタイプのシステムなのですが、今作はイベント数が多くて苦になりませんでした。
基本的に1周攻略する間、同じ会話は出てきません。
内容もほのぼのとしたものから、キャラクターの過去に関する重たいものまでさまざま。
日常的な世間話1つとっても攻略キャラたちがどういう性格なのか把握しやすいようになっていました。

イベント数も豊富ですが、ED数も通常の乙女ゲームと比べて多めです。その数36。
中には主人公や攻略対象がひどい目にあうものもあるので耐性のない方にはお勧めできませんが、メインの攻略対象に加え「えっこのキャラ?」みたいなサブキャラにもEDが用意されています。

 

 

部分的にはかなりあっさり

世界観好み、システム良しの作品だったのですが、いくつか惜しいと思う点も。
特にストーリー終盤は若干の失速感があります。
下手な例えを用いると、20巻くらいラスボスの最強っぷりとその戦闘に備える主人公を描いてきたのに、肝心のラストバトルは1巻でまとめちゃった感じ。いつものことだけどわかりにくいね。
今作で主人公の前に立ちはだかるものは1つ (一枚岩)ではありません。
それらをこのルートではこの辺の事情を明かし、このルートではこの敵の過去を……と綺麗に割り振った結果、熱量まで均等に分割されてしまっています。
恐らく周回を飽きさせないようにとの工夫だと思われますが、尻すぼみ感が強く本当にもったいないです。

また一部のキャラは恋愛の過程がわかりにくくもありました。割合雰囲気で進みます。
それでも個人的なゲーム全体の評価がマイナスにならなかったのは、前述の雰囲気づくりと、キャラクター設定の読み取りやすさに助けられたところが大きいかなぁと思います。
派手なロマンスはないんだけど、このキャラとこのキャラなら自然とくっつくよね、と思わせるというか。

とはいえ投げっぱなしというよりは描写があっさりという感じで、全EDを回収すれば事情はだいたいわかります。
未解決で終わるということはありませんのでご安心を。

 

 

まとめ

☆3.4 FDは内容次第で欲しい!

いや~面白かったです(^▽^)/
GWごろにDL版がセールをしてて、以前別のブログをやっていた時にオススメされていたのを思い出し衝動的にポチったのですが、正解でした。あの頃オススメしてくれたSさんありがとうございます。

私はどちらかというと、薄いくらいならくどいほど濃いものがいいというタイプです。

正直そういう意味では終盤のシナリオや一部キャラの恋愛過程のあっさり感など、普段の好みからは若干外れるゲームでした。しかし自分でも意外でしたが、それでもすごく楽しかったです。
元々伝奇モノなどが好物なのと丁寧に設定を練っている (であろう) のが、プレイしている私にも伝わるつくりだったからかも。

普段ならFDにすぐ飛びつくレベルでした。
迷っているのは、FDで取り扱いがあるのは本編の攻略対象のうち2人だけと聞いたためです。今回最推しがいるっていうよりは、みんな均等にその後が気になる感じだったからな~……。

評価とタイミングを見て購入するかどうかは決めようと思います。
次回はネタバレを含むキャラクターごとの感想になると思います。
お付き合いありがとうございました。

 

 

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