トランクルームとスレイベル

ゲームの感想 乙女ゲ多め

スタスカ冬 全体感想と翼&颯斗感想

使用していたPSPがいよいよ寿命……ということを以前書いたんですけど (それも偶然スタスカ秋の感想で) 、結局2ヶ月ほど前に新しく本体を購入しました。でもさっそく寝落ちして落とした。

ハードは新品主義の人間ですが流石に中古です。出荷終わってかなり経つからね、しょうがないね。
その時に本体の動作確認も兼ねまして、スタスカ冬フルコンプしていました。大分遅くなりましたが感想です。
※こちらのゲームはPC版、FDと本編が一本に入ってるVita版が出てますが、私がプレイしたのはPSP版です。

冬は12月~2月の物語で、攻略対象は生徒会メンバーです。
ちなみにこのシリーズは夏秋冬とプレイしてきていますが、ゲーム内時期と同じ期間にプレイするという謎の自分縛りが発生中です。今回プレイしたのも2月中だったのでギリギリOK(?)ですね。

以下ネタバレありの全体的な感想+翼と颯斗ルート感想です。

お付き合いいただける方は続きからお願いします。

 

 

全体感想

攻略対象は俺様カリスマ生徒会長の不知火一樹、穏やかだけどたまに黒めの副会長青空颯斗、ムードメイカーでトラブルメイカーの天羽翼、隠しキャラの4名です。

冬は前半と後半でかなり雰囲気が変わります。
共通ルート(12月~1月上旬)は生徒会メンバー(+学園の生徒たち)でイベントを成功させよう!とわいわい楽しいシーンが多め。
作中でキャラクターたち自身も言っているのですが、生徒会は疑似家族っぽい関係性を築いていて彼らがドタバタやっているのを見てるだけで微笑ましいです。

けれど冬は別れの季節*1。次期生徒会長選挙をきっかけに生徒会はぎくしゃくしてきます。
今の生徒会長である一樹の存在がメンバーにとってあまりにも絶大過ぎたということなんですけど、次期会長に推薦されたけれどプレッシャーに耐えられなくて辞退してしまう颯斗。また一樹会長がもう卒業していなくなる、という事実をあらためて突き付けられたメンバーは一時期が嘘のように空中分解してしまいます。
結局颯斗は思いなおして立候補し、無事当選するんですけどね。ここまでがだいたい共通の流れです。
※ちなみに颯斗が最後まで立候補せず、次期生徒会長が決まらないまま一樹が卒業してしまう……というバッドEDもあります。

そこから個別ルート(1月~2月)に入ると各キャラクターの秘密が開示されるのですが、結構設定が重めです。前半何だったの……というくらいシリアスでびっくり。
ぶっちゃけますと生徒会メンバーは過去にトラウマや秘密を抱える人たちの集まりでして、今までは生徒会が楽しくて前向きになれていた、目をそらしていられたという状態です。
重たいと言っても、このシリーズは「鬱な描写に尺を割きすぎない」「言うてEDで何とかなりそうな空気がある」という絶妙なバランスなので、総合的な鬱度は低めでした。少女漫画時空っぽい……と言えば伝わりますかね?  ライトにシリアス分が補給できて切ない恋を楽しめる。こういう調整は流石だと思います。
重くしすぎないためか、エンディングもメイン3人にはいわゆるバッドEDみたいなのは見当たりませんでした。
※恐らく。一応自分で好感度低そうな選択肢ばかり選んだときも卒業EDでしたので。あとでED回収のため他の方の攻略も参考にしましたがそれっぽいのは見当たらず。ただノーマルバッドEDと隠しキャラの失恋EDはありました。
どのEDでも問題はひとまず解決し、主人公とは結ばれます。EDロール後のエピソードが、どの時点のものを切り取ってるかの違いがあるくらいです。
例えばホワイトデーED(?)だとちょっと時間が飛んでホワイトデーにいちゃつく二人が見れますし、グッドEDだとさらに飛んで5年後の結婚式が見れます。
バッドED苦手な人にも安心設計ですね。

個人的には好きなテーマでした! 悩む人が好き(語弊がある)な性癖なもんで……。

 

 

天羽翼 (CV鈴村健一)

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翼はとにかく明るい生徒会会計。発明が趣味(?)らしく事あるごとに発明品を披露しては爆発させています。彼だけ1年生の末っ子ポジション。

とにかくずっと「ぬぬぬー!」って言ってて鈴村さんのその声が耳にずっと残ってるwww

普段は天真爛漫なんですが、時々別人のように無表情になり雰囲気がガラッと変わります。
生徒会ではあんなに楽しそうにはしゃいでるのに、クラスでは「あいつ暗いし何考えてるかわからなくて怖いよなー」と遠巻きにされてると知ったときは、ギャップでキュッと心臓が痛くなりました……。
彼は実の両親に育児放棄され、祖父母に育てられたという過去があります。
幸い祖父母は彼を大事に育て、特に元星月学園の教師であるおじいさんにはとても懐いていました。しかしそのおじいさんが亡くなり、おばあさんに何の話もなく全寮制の学園に放り込まれたことがトラウマになっています。
この辺の体験のため翼の根底には「幸せな時間はいつか終わる、終わった時によりつらくなるくらいならそもそも人と関わりたくない」という人生観があります。
颯斗の生徒会長選挙辞退によってこの辺のトラウマスイッチがオン、翼も様子がおかしくなり生徒会メンバーはバラバラに。

冬で一番考えさせられたのは翼のトラウマかもしれません。私も悲観的な将来を想像しては怯える、妄想力のたくましい子供だったので。よくわからない不安感というか。

そういう大事な人や場所から離れることに不安を覚えること自体は誰にでもあるらしいです。幼少期の一過性で終わるのが通常で、成長してもそれを過剰に反応する場合が問題なんだとか。

多分何をそこまで悩んでいるかわからないという方には、とことんわからないタイプの悩みかと思われます。成長すると平気になる人がほとんどらしいですし。

プレイしてみて翼を変えたのは理屈じゃないよなーと感じました。
主人公が「大丈夫、傍にいる」と言い続けること、行動してそれを証明すること、それを繰り返して心から信頼されることが重要だったんだと思います。上っ面だけでなく実感させられるかどうかが大切。
肝心のおばあさんに関しても、言葉足らずだっただけで翼のことは大事に思っていたとのことで、問題はほぼ解決っぽくて安心しました。

EDで一番好みに育ったのも翼でした。生徒会では子供っぽい振る舞いが目立ったので、落ち着いたあととのギャップがいいよね。

全然関係ないけど、一樹会長の「俺からの卒業」でなんかしらないけど笑ってしまった。すごくいいこと言ってるのに……ごめん……。

 

 

 

青空颯斗 (CV平川大輔)

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物腰柔らかな生徒会副会長。いつも微笑んでいますが、暴走しがちな一樹会長と翼にブレーキをかける時は若干黒め。主人公と同学年の2年生です。

彼は音楽家一家に生まれますが、才能がないことから家族全員に無視されて育ったという過去を持っています。
これにより自己評価が異様に低く、プレッシャーに弱いです。生徒会長選を最初辞退したのはこのため。
ただ生徒会で過ごした時間は颯斗に影響を与えており、尊敬する一樹会長の説得もあって、最終的には彼の跡を継ぐような生徒会長になろうと覚悟を決めます。

颯斗ルートなので、ここは他のルートよりもしっかり描かれています。
いつも優しげな彼が、会長や主人公に対して「自分なんかに期待しても無駄なのに」「貴方たちなんか嫌いです」と自暴自棄な苛立ちをぶつけてきます。こういう本性を剥きだしにするのって個別ルート後半につきものと思ってたから正直びっくりしました。

共通では翼もいるので、どちらかというとお兄さんのようなポジションだったのですが、対会長だと彼もつい甘えてしまうというか、子供っぽい感情的な振る舞いを見せるという関係性の違いが好みでした。

会長の熱い説得と主人公と翼のフォローもあって「いつまでも逃げていてはだめだ」と思いなおすのですが、新生徒会長就任の挨拶でさっそく主人公へ公開告白するのでひっくり返りました。他にも人目のあるところで構わずいちゃつくシーンが。

ごめん……ごめん、本当にこういう萌えないんだ私……!ソワソワしてしまう。

あと颯斗ルートに限らず翼ルートにも言えることなのですが、付き合うまでの過程はそう深くありません。というのもゲーム開始時点で既に生徒会としてかなりの時間を過ごしている設定なので。
「親しくなっていく過程」というよりは「結ばれたあとトラウマに悩む恋人をどうやって支えるか」の方が主題になっています。
幸い仲が良い様子は前半にしっかり描写されているので、そこまで違和感はないですが。

颯斗の内面については生徒会長選で触れているので、ここからどう展開するのかな? もうずっといちゃいちゃしてるだけかな? と思っていたら。
たまたま参加した演奏会でピアノを弾いた颯斗。それが有名な演奏家に褒められたかなにかで疎遠になっていた家族が再び接触してきます。学園(星に関する道)をやめて音楽の道に戻れ、とのこと。
ピアノから逃げるように学園に入学した颯斗は、主人公たちに「颯斗のピアノが好き」と言われてようやくまた前向きに演奏できるようになったところだったのですが。
長年「兄や姉のように自分も両親に認められたい」と思っていた颯斗は、どうしてもぐらついてしまいます。結局生徒会長の役目も恋人である主人公も捨てて、一度は実家へ戻ろうとします。
ここは正直「あんだけ大演説&公開告白しておいて、なかったことにしてくださいってそりゃないぜ」と思わなくもなかったですが、それ以上にそうまでして家族の一員として認められたい颯斗の必死さが痛々しくて悲しかったです。

(美少女にしか見えない) 幼少期の彼のスチルが可愛らしいので余計に切ない。子供にとって親ってある種絶対ですからね。

でも実家に戻っても彼が本当に欲しいものは与えられないような気がするので、思いとどまってくれて本当に良かったです。彼の姉は両親に近い価値観の持ち主のようですが兄の方はまだ理解を示してくれそうなので、将来的にはあるいは、みたいな希望が持てるのも何より。

早く呪縛から解き放たれるといいね……。 

 

 

 

残りは一樹会長と隠し(?)なんですが、今並行して5~6本ゲームの感想書いてるので次はどれの感想が上がるか自分でもわかりません(;・∀・) 溜めすぎ。

なるべく早くあげたいところですが、天涯も発売されてしまったし……。

……。

( ^ω^)お付き合いありがとうございました!

 

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*1:と言うとちょっと違うかもですが