トランクルームとスレイベル

ゲームの感想 乙女ゲ多め

三国恋戦記魁 キャラ感想 本初&奉先編

意外に長くなってしまったので分割します。

三国恋戦記魁、本初さんと奉先さんについてのネタバレ有りの感想になります。

ルートの内容についても触れていますが、どちらかというと私がどういう感想をもったかをぐだぐだのっけているだけです。

ネタバレ大丈夫!な方だけ続きからよろしくお願いします。

 

 

本初 (CV興津和幸)

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本人はいたって真面目で誠実な人柄なのに、転がり落ちるように周囲の状況が悪くなってすごく胸が痛かったルート。
でも初回がこのルートだったおかげで耐性がつきました。

本初さんは名門袁家の次期当主。
序盤は、出会ってすぐの主人公に後宮のスパイを頼むなどの不穏なところもありますが、気の置けない友人たちや慕ってくれる従弟もいるしのんびりバードウォッチング(趣味)も堪能してて、和やかな雰囲気でした。主人公も気の合う保護者が見つかってホッと一安心してたしね。
まさかここが彼の幸せ最高潮とは思わないじゃないですか!
ちなみに本初さんの友人ズというのが前作の攻略対象である孟徳さんや彼のルートに深くかかわる孟卓さんです。前作やってない方で気になった方はぜひどうぞ!(ダイマ)

本初さんは根っから真面目で、誠実という言葉そのものみたいな人。そして感性が現代人寄りなんですよね~基本平和主義。
従弟に裏切られても、友人たちが政敵になっても、いつかはわかってくれる、関係修復できるとどこかで思っている。
たぶん本来は某シーンみたいに、親しい人と鳥見てのんびりお茶飲んでられればそれでいい人なんだと思います。
そしてそんな人が乱世に向いているかというと、ねえ。
彼の意に反して、仲穎討伐軍のリーダーに祭り上げられ(またこの軍がモチベーション低いんだ、これが)、それを契機に従弟が反抗期に陥ったり、変化していく友人たちについていけなくなったり。ソフトに書きましたけどこの時代の決別って殺し合いに発展しますからね……。
つらい。

本人は「みな袁家当主に期待しているのだから、私だけが逃げるわけにはいかない」と一生懸命やってるだけによりつらい。
もうやめて!本初さんのライフはゼロよ!!!と叫びたくなるのに本は使わ(え)ない。胃が悪くなりそうでした。
特に従弟の公路さんはあれだけ兄上兄上言ってたのに、いきなり掌返しされて目を剥きました。おかげで本初さんを庇いたくなる主人公の気持ちを追体験できたので、その点は良かったけれども。ぶっちゃけこの時代の武将には向いてない人だと思うけどね私も……。
また彼は自己評価が異様に低い人でもあるのですが、その原因がわかるのが大分進んでからで、判明したときはなんか「ああこの人本当に孤独なんだな」とかしみじみ思ってしまいましたよ……。
友人ズはそこに気づいていたし、さらっと「そんなことないよ」と否定してくれていたんですけど、本初さん自身が聞き入れる気がない。そして本人がそういう態度なのにそこからさらに踏み込む、みたいなべたべたした付き合いはしなさそうあの人たち。
そんな本初さんに彼自身を見てくれる(と信頼できる)ような人が出来たら、あなたが一番大切と言ってくれるような人が現れたら、どうなるのか。その答えが主人公だったわけですね。
主人公は何もかもに疲れた男の安らげる場所!みたいな感じで、本初さんを労わっていてすごく良妻っぽかったです。見ていて(私が)安心できて、とても良かった。本当に彼ボロボロだから……。

ただ正直猛卓さんに嫉妬するイベントは見てられなかった( ノД`)
純朴な人が恋に溺れる典型って感じで、“また立場悪くなるよ本初さん~(;'∀')”って嫌な汗かきました。
あと「主人公が愛人ってヒソヒソされて可哀そう」→「じゃあ結婚しよう!」っていうのはどうかと思った。
この時代的に妻の一人*1にするくらいなら普通か?と考え直しましたが、主人公はそれにしてもあっさり受け入れすぎ。君は現代人なんだからもう少し抵抗感持って。
しかも妻という立場を与えるだけのはずが、主人公が「子作りもしたほうがいいのかな」とか悩み始めて、そこははっきり決めとこうぜ!と思いました。契約書作っておきませんか?同衾までは可、行為は不可みたいなの。というか君そんな流れで本当にいいの?
偽装結婚ネタ結構好きなんですけど、こういうふわふわ、なし崩し、その場の勢い(に見える)系だったのでもやもやしました。
主人公はもっと自分を大事にしてほしい。もうこの時点で惚れてる惚れられてるのは(プレイヤーは)わかってるけど、お互い思いが通じ合っているわけではないし。
その後のじれじれした感じは良かったですけどね!

つらつら書いてきましたがこんな人が本当に一人ぼっちになってしまって、「お前は私から離れないでくれ」と主人公に縋りつく様はすごく心に残りました。
痛々しいと見るべきか、ようやく弱音を吐ける場所を得られたと思うべきか……複雑で好きなシーンです。
EDでは「えええええ」って声が出ましたけどね。これ何にも解決してな(ゲフゲフ
初周時点ではヒントモード不使用だったので、“自分が見たのはきっとノーマルEDに違いない!”と思いましたから。違いましたけど。
身体動かすだけで命にかかわるくらいの重病の人が、休養してもどれだけもつのかとか。なんかどっちか早逝しても「おつかれさまでした」って涙をたたえて微笑みそうなカップルだから怖いよ!
きっとED後にはミラクル起きて身体が治って、スペシャル幸せな人生を送ったんだということにしてます!終わり!

余談ですが、女官の張さんが敵方のスパイじゃなくて、処分されるようなことがなくて本当に良かった……!
彼女は主人公を甘やかさないけどフォローはしてくれる素敵な女性です。一見そっけない態度なんだけど、誠実だし優しい人。最序盤は本初さんとの絡みがほぼないため、その時彼女に「後宮に暇を出されたら一緒に○家へ仕えませんか」と尋ねられるような選択肢があればふらふらついていったかもしれないくらい(私が)懐いていました。
主人公が本格的に本初さんのところへ身を寄せるようになってからもちょくちょく登場があったのは、完全な私得でした。

 

 

 

奉先 (CV小西克幸)

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もっと触れるものみな壊すバーサーカー系武将だと思ってたら違った~良かった~。というか私の予想があんまりすぎた。
優秀な人なので平凡な他人の気持ちがわからないだとか手段が強引とかいうデリカシーのなさはありましたが、基本いいお兄さんでした。
戦場で拾ってきた主人公がお餅食べただけで、大喜びするとか可愛い。
奉先さんも本初さんとは違う意味で孤独な人で、辺境の生まれにも拘わらず腕っぷし一本で出世している→嫉妬される。

また既に横暴な振る舞いを始めてる仲穎さんの養子→反感を買う、と有名な武将さんなのに味方は極端に少ない。
しかし主人公にはずっと親切なお兄さんみたいな態度を崩さないので、徐々に彼女が打ち解けていくこと自体は不自然ではありませんでした。意地の悪い見方をすると、この世界では彼しか庇護者がいないからという部分もあるのだろうけど。

流れに違和感が少なく、かなり好きなルートでした。
何より主人公が積極的に動いているのがでかい……!
行動原理が『好きな人のために傍にいる(本初)』から『好きな人のためなら弓も引く(奉先)』に変化していて、こっちの心情的にはとても応援しやすい。実際ちょこちょこ実も結ぶので、すっきりもしました。
最初の出会いが戦場で、弓が一旦はトラウマになっていたってのもうまいなあと。乗り越えられたのは奉先さんのおかげでもありますからね。

ただし奉先さん延命させればそれでハッピーEDというわけではないです。

二人の関係性が、懐かない子犬と気に掛ける飼い主から戦場へ行く夫とそれを待つ妻(仮)にクラスチェンジしたところで、仲穎さんと主人公が鉢合わせてしまって「お前の嫁(仮)献上しろ」と言われてしまうのです。
仲穎ルートでは「貂蝉」と呼ばれる子ですからね主人公。これはお約束というものです。紹介する紹介すると繰り返し言われていたのに、中々会えなかったのできっと何かあるなあと思っていました。
奉先さんは悩み苦しむ様子は見せつつも、結局主人公を仲穎さんに譲り渡してしまいます。これに関しては私は特になんとも思いませんでした。
だってぜーったい後悔するタイプだと予測してましたからね。
予想通り、自分で献上しといて二人が一緒にいるのを見ると血反吐吐きそうな顔をする奉先さん。すごく可愛かったです(悪趣味の極み)。
このルートの評価ポイントその2です。多分この展開があるから、このルートの個人的評価も高くなった気がする(ボソリ  人は性癖には勝てないね。
私が浮かれるのに反して主人公がめっちゃ悩んでて苦しそうで、そこはごめんねって思いました。
この三角関係(?)で東屋で飲み会するイベントは「火種しかねぇ!!!」って感じでわくわく(ホント悪趣味)臨んだけど、意外にもしんみり切ないイベントで素敵でした。どの口で言うって感じですけど。
結局ほとんど会話のないまま仲穎さんだけ抜けて二人っきりになった東屋で、言葉を交わすことも出来ず、奉先さんは黙って手を繋いでくるんですよね。主人公がこらえきれずに泣いちゃうので(私も我に返った)、奉先さんはもう少し自分のやったことを思い知ってほしいと思いました。でも彼も死にそうな顔をしていた。
私がまとめると茶化しちゃうけど、いいシーンだと思います。


これも意外だったのですが、結局最後まで仲穎さんと奉先さんの信頼関係は崩れなかったのも良かった。いやほらてっきり、親子とは名ばかりのギスギスした関係かと思っていたので。
実はお互いに恩義を感じていて(奉先さんの場合は自分の居場所を作ってもらったと思っている)、背中を預けられる戦友みたいな相手がいたことは幸運だったと思います。結局仲穎さんを救うことはできなかったわけですが……。

反乱がおきて仲穎さんが討たれた後、主人公は奉先さんに新しい居場所を作ってあげようと影ながら奔走します。
その甲斐あってとある拠点を得るのですが、奉先さんの強引なやり方についていけない部下に裏切られ、彼は敵に捕らえられてしまいます。
ハッピーEDだと主人公が弓を使って救出に成功するのですが、バッドEDだと助けられずに彼が死んでしまうものもあります。
この辺の流れはまとめて全部好きでしたが、ハッピーには上で触れているのでバッドEDについて。実は評価ポイントその3。
奉先さんが罠にはめられて死んだと聞いて、主人公は衝動的に弓を持つんです。そして怒りのまま彼を裏切った部下を射抜き、そのまま敵の部隊にも弓を放ちながら突っ込んでいくというもの。
その後奉先さんの死によって本が完成し現実に戻され、彼女は三国時代の記憶を喪失。なのでいつも通りに道場に行くのですが、彼女を見て顔色を変えた祖父に「お前はもう弓を持つな!」と叱られてしまいます。彼女の弓には人を殺めたもの特有の何らかの変化が起きていた……というすさまじいED。
恋に生きる、今作の主人公の真骨頂という感じ。女の心には夜叉が潜んでいるというあれです。奉先さんの影響も受けているのか気持ちバーサクもかかってます。
何度でも言いますが、私は人の内面が垣間見える場面が大好物でして、このEDもお気に入りです。

ハッピーEDに関して感想を付け加えるとするなら、救出したあとでプチっと唐突に終わってしまうのがもったいなかったですね。助かったー!これからどうする?ま、お互いがいればいいか!くらいのノリだったから。
もうちょっと丁寧にまとめてほしかったかなーと思います。

 

奉先ルートはこんな感想だったのですが、それに水を差してもこれだけは言っておきたいです。
初めてで野外ってどういうことなの。
星空がロマンチックで気持ちが盛り上がっちゃったのかなーと思いましたが、事に至る前に帰ろうよ。
私自身は、別に全年齢ゲームでそういう暗転描写があっても、流れ上自然に思えれば読み飛ばす分には問題ない人間なのですが、さすがにしょっぱな屋外は……! 野暮と思いつつもちょっとどうなのと突っ込まずにはいられなかった。

 

 

 

次はもう少し無駄な文章を削って(笑)残り三人まとめたいところです。

お付き合いありがとうございました!

 

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*1:名家のはずだけど、得体のしれない主人公娶っていいのかとかも思った