トランクルームとスレイベル

ゲームの感想 乙女ゲ多め

【海外乙女ゲーム】 Nameless ヨンホ・ユーリルート感想

しょっぱな私事で申し訳ありませんが、個人的なお願いから。
海外メーカー製乙女ゲーム、Nameless~The one thing you must recall~(以下Nameless)絶賛プレイ中ですが、問題が一つ。
レッドルート途中で、選択肢の内容が表示されない不具合が出るようになりました。

Twitter見ているとプレイされている方は結構いるようだし、私のPCの問題だとは思うのですが。

公式にも問い合わせ済みですが、私の拙い英文が災いしたのか未だ解決してません……(;´・ω・)
なのでもしSteam版日本語Ver.Namelessのレッドルートプレイ済みの方がいらっしゃたら、コメント欄かTwitterアカウントに一言くださるとありがたいです。
『問題なくプレイできたよ!』でも『同じような不具合があったよ!』でも、どちらでもOKです。もちろん『そういう不具合が出たけど、こうしたら解決したよ!』、大歓迎です。一緒にスペックも(OSだけでも)教えていただけると助かります。

 

こういう状況なので現在レッド以降はプレイするか不明です。一応プレイ済みの4名の感想は書くつもりではありますが……。
今回はその4名のうち、ヨンホとユーリルートについてまとめてます。
まずどういうゲームなのかというネタバレなしの簡単な紹介をして、後半はネタバレ有りでキャラクターの感想を書いています。
大丈夫だよ!という方は続きからどうぞ。

 

 

 

Namelessとは?

store.steampowered.com

[ストーリー]
エリー(名前変更可能)は、平凡な高校生だけど少し特別な趣味を持っている。クロビドールという会社から作られた球体関節人形を集めて、人形をまるで家族のように扱うけど「ノーマルな」彼女のお友人にはこの趣味を絶対言えない。
外国にいる両親、そして亡くなった祖父。大きな家に一人に残されたエリーは寂しい時には人形に頼ってしまう。
そしてある日、彼女の日記帳から不思議な羽が出てくる夢を見た後目を覚ましたとき、台所で変な音が聞こえてくるけど...
商品説明欄より。

韓国のゲームメーカー、Cheritzさんから発売されているPC乙女ゲームです。14歳以上対象(※審査基準により15歳以上になっている場合もあります)。
Steamで購入可能で、テキストは日本語対応済みです。音声は原語のまま。
お値段は2,980円とお手頃。セール対象にはなりにくいタイトルのようなので、自分の好きなタイミングの購入でOKだと思います。
無料体験版も配信されているので、気になったらまずはそちらをどうぞ。


大きな特徴として、実在するドールメーカーの「クロビドール」が企画・シナリオに携わっており、ゲーム中に登場するドールも実際に製作されているようです。

 

内容は基本的に現代学園モノで、攻略対象たちは主人公が趣味で集めていたドールたちです。
少女漫画でたまに見かける「大事にしていた××がある日人間になっちゃった!しかも私の学園に編入してきて……」というあのシチュエーション。
雰囲気は漫画の花より男子を彷彿とさせるノリですね。
ドールたちは「HOT5」と呼ばれて学園のアイドルみたいなポジションになりますし、ミーハーなファンがたくさん出来て主人公が大変なのでそう思うのかも。

 

キャラクターも簡単に紹介しますね。主人公以外はみんな彼女の所有する元ドール。

主人公(エリー)…おじいちゃんっこの女子高生。ドールが趣味だけど、友人に打ち明けられずにいる。
ヨンホ…気弱な小動物系で主人公が大好き。
ランス…クールなツンデレ。主人公の一番最初のドール。
レッド…「戦隊ものヒーロー」をコンセプトとして作られた、ちょっとおバカな明るいタイプ。
テイ…優しそうなお兄さんキャラ。要領がよく何でもできる正統派王子様系。ドールたちをまとめている。
ユーリ…隙あらば主人公に甘い言葉を投げるセクシーなナルシスト。彼のみ生徒ではなく教師枠です。

 

ロープライスのため、ボリュームがすごくあって山あり谷ありのお話……というわけではありません。
しかし「持ち主と元人形」という設定が活かされているシナリオだと思います。またテーマを1つに絞って描いているので荒い印象はないです。キャラ萌えもあります。
明るい学園モノと思いきや、どうやらダークファンタジー要素もあるようで、先が気になりつつプレイしています。メリバっぽいバッドエンドも多数。
あとイラストがすごく綺麗です。
ただしちょっと気になる点も。
※こちらの不具合も私のPCの問題である可能性があります。
個人的に翻訳ものにはある程度誤字脱字はつきものと思っているのですが、一部どうしても見逃せないものがありました。
文章自体はそこまで違和感がない*1し、意味も十分理解できます。
敬語キャラなのに口調が崩れるとかも許容範囲だったのですが、「たまに名前変換ができていない」「突如Smallという謎の単語(恐らく小文字で表示するという指定がそのまま入ってる)」のはあちゃ~と思いました。
名前変換はデフォルト名(エリー)と表示されたり、文字化けしたり様々です。
この辺を特にこだわる方はご注意ください。

以降は個別ルートのネタバレ感想ですので、自分でプレイするぞ!という方はこの辺でブラウザバックお願いします。
お付き合いありがとうございました。

 

 

 

 

 

ヨンホ (CV Dohyeong Nam)

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※たまにヨノ表記アリ。
純粋な性格と可愛い見た目で、編入してきて早々主人公のクラスのアイドル的存在になる小動物っぽいキャラ。そこまで本筋にはかかわってこなかったけど、動物(や霊)と会話できる能力も持っています。
(男の子だけど)守ってあげたくなるタイプで、ついたあだ名が「ヒヨコ」。主人公のことも「マスター」と呼んで慕い、後をついてくる感じです。
いつも通り可愛い系は先に攻略するか!と特攻。
まさかヤンデレ枠だったとはね。


クラスの皆に囲まれて最初は困りつつも丁寧に対応していたヨンホですが、そうしていると主人公とはまったく一緒にいられないことに気付いたのか段々様子がおかしくなります。
人としての距離感がまだ分からないのか、与えられたスマホで大量のメールを送ってきたり、主人公の傍にぴったりひっついて他のドールを寄せ付けないようにしたり。この頃になるとクラスメイトのことも完全無視。
主人公も“ヨンホはすべてに私を関連付けしすぎている”と危惧するほど。


実はヨンホ、一番最初の持ち主にかなり乱暴な扱いを受けており、最終的にオークションで売られてしまって主人公のもとへ来たという過去があるのです。お人形ならではの過去ですね。人になってからも体は傷だらけです。
そいういった事情で「今度こそ捨てられたくない」「そのためにはいい子でいなくてはならない」「(新しい人形が来たことで捨てられてしまったので)マスターの一番にならなくてはならない」と強く思い込んでいたようです。幼少期DV受けた人の思考だよね……。
主人公に「ヨンホは何もしなくていい=いい子でなくてもずっと一緒にいたい」と言ってもらったり傍にいてもらうことで少しずつ状況が改善する、というストーリーです。

 

ヤンデレは好きだけど、ヨンホについては危なっかしすぎて正直恋愛どころではなかったですね(;´∀`)
世間体も取り繕えないタイプは本筋に集中できないんです。
あとはヨンホの心理状況がいまいち私にはピンとこなかったのも大きかったですね。
“あれ?この問題まだ解決してなかったか”という感想を複数回抱きました。それだけ根が深い問題であるということで揺り戻しを描写しているのだとしたら、リアルっちゃリアル。
主人公自身も“もっと外に目を向けて、色々なことを知ってほしい”と母親視点というか家族愛強めに見えました。
可愛かったけどハラハラして萌えどころではなかった、というたまにあるアレ状態でした。

 

エンディングはバッドエンド*2が3つとハッピーエンドが一つ見れました。まだあるかもしれないですが、その場合は確認できたら追記します。
でもハッピーエンドがハッピーじゃなかった。
いやヨンホと主人公間の問題は解決しているんですけど改めてエンディングで遊園地デートに行ったら、いつのまにか主人公の姿が見えなくなっていて「マスター?どこに行ったんですか?」と探すヨンホでフェードアウト。
恐らくキャラのエンディングはあくまで「続く」という感じで、真相ルートへの布石になっているものと思われます。
※私が本当のハッピーエンド見れてないだけだったらすみません。一応EDロールも流れたので間違いないかと思うのですが。
というのも章の終わりやエンディングに???という謎の人物のセリフが挿入されたりするんですよね。
「今のうちに幸せに浸っておけばいい」みたいな意味深なやつ。
彼ら(たぶん二人?)がエンディング中に主人公に何かしているっぽいのですが、現段階では不明。
元々ポンコツな耳をしてるのですが、海外の方の声の聞き分けは本当に難しい!よって他のキャラとどういう関係かもわかってません。
バッドエンドを見る限りテイも無関係ではなさそうだなーとこの時点では思っていたのですが……。

 

 

 

ユーリ (CV Donghun Lee)

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元は「全ての女性の理想の恋人」みたいなコンセプトで、アダルトラインギリギリで発売されたドール。
自分の魅力については絶対の自信を持ち、女性と見れば甘い言葉をかけまくるので、ナルシストのような言動アリ。
彼のみ学園には教師という形で潜入(笑)しています。
謎の収入源を持ち、いきなり食い扶持が増えた主人公の金銭的サポートも行ってくれるお助けキャラ。

 

このルートすごく良かったです。
流れとしては「女性にだらしない年上の男性と彼が苦手な潔癖女子」という王道で、正直言うと女たらし系の男性はあまり得意ではないのですが、この二人は変化が自然で共感しやすかったです。

 

最初は隙あらば口説いてくる&贈り物をしようとするユーリに対して、“それはどうなの?”“理由のないものは受取れない”と呆れ気味の主人公。
けれど「お土産へのお返し」とか「迷惑をかけたことへのお詫び」だったりとか、プレゼントに彼なりの意味を込めていることがわかると邪険にできなくなります。次第にガードも緩んでいく。
そしてユーリの口車に載せられて彼と過ごすうちに、一人の女性として扱ってくれる彼のことが気になってきます。
主人公は今までオシャレには無頓着な子だったのですが、彼に連れられてデパートで服を買ったり美容院でセットしてもらったりすることで、女の子の楽しみを知ったというか。
この辺の変化を、ユーリに贈られた靴への態度で表している演出はとても好きでした。

最初は“可愛いけどヒールの靴は履かないし困る”だったのが“彼に釣り合う女の子になるため、背伸びや無理(=靴擦れ)しても履きこなしたい”になるんですよね。
少しでも可愛く見られようと髪型も変え、毎日早起きしてセットするようになる主人公が初々しくて良かったです。
変わった主人公はモブ男子(立絵なし)に告白されたりもするのですが、肝心のユーリは彼女を避ける&モブ男子を勧めてきます。


初めての失恋で落ち込む主人公。
主人公が誰にも言えず沈んでいると、友人であるソイ(我儘なお嬢様系)とシンビ(クールな学生モデル)はそれを察知して気晴らしにお茶に連れて行ってくれます。
普段「イケメンさえいればよし!」みたいなソイと感情表現が薄くて何を考えているのかわからないシンビなので余計に嬉しかったというか。

主人公は彼女たちに言えない秘密(=ドール愛好家であること)を持っていることがゲーム全体を通しての鍵になっているのですが、この2人なら打ち明けても問題ないんじゃないの?と思えました。
そしてテイ。

みんなに親切なテイですが、主人公へのセクハラまがいの言動が多いユーリにだけはいつも辛辣。加えてテイも主人公に気がありそうなので、どれだけ引っ掻き回すか……と思いきや。

彼女がきっぱり「振られてもやっぱりユーリが好き、諦めない」と結論を出すと応援側にまわっててくれます。

主人公にちょっかいを出してユーリを挑発するっていう形ですが(笑)
※主人公が恋を諦めちゃうと、よっしゃ!とばかりにテイが攫うバッドエンドもある。

ユーリルートは、この辺の周囲の優しいフォローが身に染みました。

 

そして迎えた学園祭。
ドラムが得意(実際アマチュアバンドにも入ってる)なユーリはバンドとしてミニライブをすることになっていたのですが、その舞台で突然「これまでの自分から変わろうと思う、特別な一人ができてしまったのでお前たちのユーリではいられない」と宣言し「俺の女神、秘密の庭へ来てくれ」と飛び出してしまいます。
ここ公開告白やらかすのではとひやひやした……集中できなくなるので基本苦手です(;´Д`)

彼の待つ音楽室で、主人公はようやくユーリの本心を知ることになります。

 

ユーリは元々「全ての女性の理想の恋人」みたいなコンセプトで作られました。

よって彼にとって女性に愛を囁いて喜んでもらうのは当然のことで、なぜ主人公が怒るのか最初は理解できません。
けれど主人公は怒っても彼を嫌いになったりはせず、むしろ彼を心配し、贈り物をするということがどういう意味を持つのかを教えます。だからこそ初めて彼女にプレゼントをもらえた時、ユーリは喜びます。
同じように主人公を喜ばせたいと考えるユーリですが、彼は基本的にプレゼントすることしか愛情表現を知りません。

若干不安になりながら贈ったプレゼント。

そこに込めた意図もしっかり受け取ってくれたことで、彼にとって主人公は本当に特別な存在になっていきます。
しかしここで怖くなるユーリ。今まで女性を綺麗だ可愛いとは思っても、自分のものにしたいと思ったことはなく、自身の変化に戸惑ったようです。
“ユーリは愛を分ける方法は知っていても、本当に誰かを好きになったことはなかった。執着や独占欲は知らなかったんだ”と主人公も気づきます。
「もう逃げるのはやめる、お前を誰かに渡すのは嫌だ」と告白されてハッピーエンド。

 

王道なんだけれど、関係性の過程というか段階がわかりやすいし丁寧で良かったです。
ヨンホルートよりも「まっとうに恋愛してる」感がありました。ヨンホそれどころじゃなかったしな~……。
ただしこのルートも、主人公が遊園地で失踪して終わり。遊園地がキーになっているのは確定。でもこの段階ではまだ何が何やらって感じです。
あとユーリクリア後、テイルートが解放されているのを確認しました。
ユーリクリアか2人攻略済みなのが条件だと思います。
※最初にプレイできるのはヨンホ・ユーリ・ランスのみです。

 


一応ランスとテイまでプレイしているのですが予想以上にまとめるのに時間がかかっていて、もしかしたら先に三国恋戦記魁の方の感想があがるかもしれません。
お付き合いありがとうございました。

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*1:=少なくともGoogle翻訳のようにはなっていない、自然

*2:主人公が病んじゃって前の持ち主と同じような振る舞いをするものとか、テイに唆されてヨンホが病んじゃうやつとか