トランクルームとスレイベル

乙女ゲーム(+α)の感想など

【総評】 灰鷹のサイケデリカ

やっぱりサイケデリカだった。 

灰鷹のサイケデリカ

灰鷹のサイケデリカ

 

灰鷹のサイケデリカ、総評です。

前作黒蝶のサイケデリカについても触れていますが、両方とも内容のネタバレはしていません。よろしければ追記からどうぞ。 

 

 STORY

鷹 (ファルジ) の一族、狼 (ヴォルグ) の一族と称されるふたつの勢力が均衡する街。
少女は感情が高ぶると赤くなる右眼を持って生まれてきた。
赤い眼はこの街では『魔女の証』であり禁忌の存在だった。
少女は迫害を恐れ、街外れの森にある朽ちかけた塔で男子として生活をしていた。
一緒に暮らすのは自らを塔の主と名乗る隻眼の男。
性別を隠しつつも、仲間に囲まれ楽しく穏やかな日々を送っていた少女。
ある日、街の教会から『カレイドヴィア』という不思議な宝物が盗まれる事件が起こる。
そのことをきっかけに少女はこの街に隠された『魔石』と自身の出生の秘密を知っていく。
対立する一族の数奇な運命に翻弄される少女。
少女の選択は優しい絶望か、傷だらけの希望かーー

公式サイトより

 

オトメイトの幻想連鎖アドベンチャー、灰鷹のサイケデリカフルコンプしました。

初回プレイに9時間半、二周目以降は最初からプレイしても3時間ほどでした。攻略対象は3人+α。

個別EDは基本一人一つずつですが、その他EDがいくつか用意されています。

フローチャートで自分がシナリオ全体のどこにいるのか、どこで分岐するのか一目でわかります。また好きなところから始められるので二周目以降は大幅な時間短縮になります。

内容は恋愛面を楽しむというより主人公の運命を辿っていく側面が強く、これにより評価はわかれそうです。

 

 

 物語の要素が強いストーリー

乙女ゲームというより運命に翻弄される少女の物語、と言うのが適切に思えるシナリオです。
キャラクター同士の内面の交流よりも状況の変化で読ませていくタイプであること、一部の展開や個別EDに乙女ゲーム的ご都合主義が(当社比)少ないこと。またシナリオの本筋は基本一本道であり分岐が終盤も終盤なので、物語にプレイヤーが介入できる部分がほぼないこと=決められた運命を辿るしかないこと。
これらがそう感じさせる原因かなと思います。
ストーリー内容自体は起伏に富んでいて楽しめましたし、本筋に介入できないとはいえ恋愛イベントの糖度は高い(後述します)ので、まったく乙女ゲーム要素がないわけではありません。個人的な満足度は高めです。

 

 

ゲーム性が減って、作業の増したシステム

今作には、前作に存在した「黒蝶狩り」などのシューティングミニゲームは存在しません。
その代わりというわけではないでしょうが、序盤~中盤はマップシステムにより街の人間との会話イベントを延々見なくてはなりません。
※EDを見るだけならコンプリート必須というわけではありませんが、一部ルートにかかわるアイテムを購入したりおまけ要素をオープンするためには必要。
ただ会話を聞いていくだけですのでミニゲームよりは格段に難易度が下がっています。
この変更を歓迎するかどうかは個々の評価基準によりますが、私は初周プレイ時攻略にどうかかわるかわからなかったため、まとめて消化しました。それによりとにかく大変だった印象が残りました。ストーリーも間延びしてしまう気がしたので、どちらかというと前作のゲーム性がある方が好みです。

 

 

糖度は高いものの連続性には欠ける恋愛

上記の街の人との会話と同じようなシステムで、恋愛イベント(ショートエピソード)が発生します。
よってイベントを起こすも起こさないもプレイヤーの任意。また全キャラ分まとめて見ることも可能。
加えて周回しても達成状況は持ち越されるので、プレイ方法によってはその周でまったくイベントを起こさずに個別ルートに入ることが可能です。
そのためなのか否か、恋愛イベント同士の関連性はそこまで高くない気がします。段階を踏んで親しくなるという過程よりもシチュエーション特化型です。
代わりにシチュエーションは甘いものばかりです。基本的に主人公への初期好感度が高いキャラクターばかりなのでイベント一つ一つを抜き出して見ると、いちゃついているという意味での糖度は高め。
ただその弊害として、プレイ方法によっては主人公の逆ハーレムに見える場面も。

 

 

前作との関わり

前作「黒蝶のサイケデリカ」をプレイしていなくても大丈夫?と疑問をお持ちの方へ。
個人的な所感を述べると、プレイ自体は可能ですができれば黒蝶からのプレイを推奨します。
明確に関係があるものは数人のサブキャラクターと一つのEDだけです。それも「黒蝶」をプレイしていないと理解できないという類のものではありません。
ただしプレイしているのといないのではプレイヤーの思い入れが変わってきます。また世界観自体の謎というか設定は両作品で共通する部分があるので、サスペンス色の強い「黒蝶のサイケデリカ」で真相を知ったほうが衝撃は大きいという意味で、より楽しめるのではと思います。
とはいえ前作はボリューム不足感(総プレイ12時間ほどだった気が)が否めないですし、公式サイト等を見ても惹かれないなーと思うものを強制するのもどうかと思うので、あくまで推奨で。
いずれどちらもやろうかな、と思っている方は先に黒蝶を!という感じです。

反対に前作をプレイしたけど楽しめなかった…という方にはお勧めできません。上記特徴のほとんどは黒蝶にも当てはまります。よって黒蝶が苦手ならおそらく灰鷹も苦手かと思われます。

ボリュームアップはしていますので、そこが残念だったという方なら大丈夫かも。

 

 

まとめ

☆3.9!
システム面のあれこれに不満を述べましたが、個人的には物語の面白さを損なうほどではありませんでした。
ただこれらの要素に引っかかる方もいるかも、という注意喚起のつもりで今回はあえて書かせていただきました。
キャラクター萌えも個人的にドストライクのキャラがいて大いに楽しめました。
それでも☆4に至らないのは、「選択の物語」を前面に出しているにも関わらず選択肢が物語に与える影響はほとんどないこと、「(攻略対象である)彼との物語」感がとても薄かったことが大きいです。
自分で運命を切り開きたいという方より、ゲームを一つの物語として楽しめる、困ったり悩んだりする登場人物たちに感情移入することを「楽しむ」と感じられるプレイヤーさんにおすすめです。

お疲れさまでした。

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