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トランクルームとスレイベル

乙女ゲーム(+α)の感想など

7’scarlet 真相・ハナテ感想etc

7’scarlet

別ゲーの話題で恐縮ですが「鏡界の白雪」、サントラ発売決定おめでとうございます!

個人的にかなり「当たり」の作品だったのでグッズ展開嬉しいです。サントラ未収録のOPとEDの音源化も是非是非よろしくお願いします…!

続きからセブスカ真相・夜刀神ハナテルート、ゲーム全体の感想です。ネタバレガンガンあるのでお気を付けください。

 

 

 

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真相ルート

全然関係ないけどかわいいので奥音パンダ。

トアルート感想最後で「今生の別れでもあるまいし」みたいなこと書いてすまんかった。マジで今生の別れでした。他のルートでもライブが中止になると急激にログアウトすることといい、どうあっても彼の消滅は避けられないようです。
トアルート(表)最後、月影が捕まるシーンから分岐。月影が置き土産をしていきます。曰く「建比良シンリュウ(ソウスケ父)は殺してない」「屍者はもう一人いる」「風厘館に屍者はあらわれる」。このことを重く見た風厘館メンバーはカフェで屍者探しを始めます。ソウスケルートの時より屍者の存在が明確なのでより重たい空気。屍者でないことを証明するために全員に順番に火をつけようと提案するユヅキに、堪りかねてユアが自分こそが屍者であると名乗り出ます。シンリュウには屍者であることがバレてしまい、祭りの日にもみあいになって崖から突き落としてしまう形になったと。しかし証言の矛盾点から彼女は屍者ではなく、誰かを庇っているのでは?との疑惑が生じます。屍者なら血に反応するだろうとの思惑でユヅキが自分を切ると反応したのはトア。つまりトアがもうひとりの屍者でした。
トアはライブのために奥音里に入る日、里への入り口の橋でスリップ事故を起こして亡くなっていたのです。ユアが彼を庇っていたのは、生まれてすぐに引き離されて育った双子の兄弟だったからでした。トアはまだ誰も殺しておらず、殺さずに消えるつもりであること、シンリュウについては彼がトアを疑っていて今にも狩りそうだと知ってしまったユアが、咄嗟に油断させて崖から突き落してしまったと説明されます。ソウスケに謝罪するユアに「あれは事故だった」と言うソウスケ。ユヅキは己の過去の体験から「屍者は何か未練を持って蘇っており、狩るのではなく目的をかなえて還すのが正しいのではないか」と提案します。結果トアの未練とは奥音里でのライブではないかということで、風厘館メンバーで屍葬組からトアを守りつつライブを成功させようということに。しかしアルビノという特殊な存在の主人公が傍にいることで多少は回復しますが、人を殺していないトアは既にぼろぼろの状態。おまけに連続して事件が起きている奥音里でのライブに反対する事務所の社長が他のスタッフを引きあげさせてしまいます。なんとか一曲だけアカペラで歌う算段をつけますが、ライブ直前手柄を立てようとするヤスの妨害が入ります。トアを拘束して刃物を突きつけるヤスに、身の危険も顧みず向かっていくユア。おかげでふらふらながらもトアは魂のこもったバラードを歌い上げ、そのまま還ることができたのでした。
と、言う感じでこの真相編で兄関連以外ほぼすべてのことに説明がつくのですが、まあここまでプレイされていた方は「やっぱりね…」という感じの方も多いと思います。トアルート派生ってところが決定的だよね!やっぱりユアとトア姉弟でしたね…。しかしガマキといいトアは女運に恵まれているなと思いました。さすがトップアイドル。
このルートは主人公とトアというよりユアのお話だと思いました。屍者であるとトアに打ち明けられた時「私を殺す?」と躊躇いなく聞き、「人を殺してまで存在したくない」というトアの意思を受け入れ、ヤスのくだりでトアを解放させるため刺されているのに「救急車を呼んだらライブが中止になるかもしれないから曲が終わるまではこのままにして」と言える度量。姉の愛。すごいなあと素直に思いました。主人公も一応生気充電のためずっといっしょにはいるのですが、どうしても霞んでしまいますね。
細かいことになりますが、プレイヤーは知ってるけど主人公は知らないはずのメタ知識的な発言があってちょっと萎えました。具体的には真相ルート入ってすぐに主人公が「シンリュウさんを殺したのはあなたじゃないんですか?」と月影に聞くのですが、トアルート中被害者がソウスケ父(シンリュウ)って描写あったっけ?ソウスケルートで初めてだった記憶があるのですが…。スタート画面から真相ルートに入ったので私が覚えていないだけの可能性もありますが、こんな感じのが他にもあった気がします。この主人公は他の世界線を乗り越えてきた主人公なのか。
全てのルート後にトアルート(表)のハッピーエンドにちらっと手紙の内容の追加がありますので、Tips埋まってない方は試してみてください。ほんのり切ない余韻がプラスされてよかったです。
最後の最後まで全部ミスリードで実はイソラが屍者!というのを期待していたのは内緒。

 

 

 

夜刀神ハナテ(CV緑川光)

ラストはお兄ちゃん登場です。バナーなかった…。プレイ前、真相ルート担当はこの人だと思っていたのでまさかの攻略対象(専用ルート有)でびっくりしました。

ハナテは屍者です。ずっと昔に主人公のようなアルビノ(彼はエサと呼んでいました)を殺したことで飢えとは無縁になり、実質不老不死の状態で紫姓草を管理しつつ蘇る屍者たちのなりゆきを観察していたようです。主人公が子供のころに奥音里に滞在した際、最初は不運なエサとしか見ていなかったものの何か運命を感じ取り、屍者が集まるため彼女にとっては危険な奥音里から彼女の実家へと連れ去ります。周囲の記憶を曖昧にする体質によって主人公の兄としてうまく溶け込んでいたハナテですが、いつの間にか彼女への愛情の種類が変化していました。数年後不調を感じたハナテは、それを紫姓草から離れすぎたためだと考え一度奥音里に戻ることを決意します。しかし紫姓草の群生地を訪れた際に、既にこの場所を発見しマークしていた屍葬組に捕えられ一年の間幽閉されてしまいます。これが彼の失踪までの流れでした。
そして本編開始後屍葬組の会話から主人公が奥音里に来たことを知ると脱走。猫仮面に襲われていた主人公を間一髪助けて上記の事情を説明すると、奥音里から山沿での脱出を試みます。その途中で紫姓草に呼ばれている感覚を覚えるハナテと主人公。これも運命かもしれないと訪れた花畑で、ついに月影に追いつかれてしまいます。月影ともみ合いながらもお前をこれ以上危険にさらさないために屍者の分身とも言える紫姓草を焼けというハナテ。そうするとハナテも消えてしまうので、躊躇する主人公。しかし主人公を探して花畑に辿りついたヒノが飛び出してきて彼女の代わりに火をつけます。想いを告げあうも消えていくハナテ。その少しあと、帰ってきた東京で主人公もヒノもすっかりハナテのことを忘れてしまっていました。存在が消えたことで記憶からも消えてしまったようです。しかし主人公がいつものように学校へ行こうとすると「いってらっしゃい」という懐かしく優しい声が聞こえます。庭には12年前ソウスケにもらって植え直した紫色の花が揺れていました…。
はい!こんな感じで兄に何が起きたかの真相がわかる&屍者とは何かというのは屍者視点で書いたルートになります。このルートは何度かやり直しましたが見つからなかったのでおそらくエンディング一つのみ。↑の結末で確定です。
ハナテはホテルのロビーにいたことから恐らくどのルートも屍葬組から脱走していると思われるので、待っていればそのうち東京に帰ってくるんじゃないかなあ。運悪く屍葬組に狩られるか、もしくはルートと同じ結論に達して自分で紫姓草を焼かない限り。ハナテルートのエンディングに関してはもう還ってくるの確実かと思われます。紫姓草がある限り自分は死なない、みたいなことを言ってますしね。ただ他の屍者がどうなるのかは謎。主人公の家で草が増えたりなんかしたら東京が第二の黄泉平坂になるんと違うか…。想像するとほんのりホラー風味でいいですね!あとこのルートだとトアが夏祭りに行かないので、ユアとシンリュウさんのあれこれが発生せずシンリュウさんが死にません。ソウスケ推し的にこれは地味にうれしかったです。
主人公との絡みは12年前何があって彼女の兄になったか、というのがほとんどを占めますので恋愛色は他ルートよりもさらに薄いです。こんなことあったよね、とか抱きしめながら思い出を語るくらい。なので消滅のシーンでも「あーこういう落としどころね」以上の感慨を抱けませんでした。そもそも屍者の(ハナテの?)記憶に影響を与える性質もあって、これまでのルートでは彼がどういう人物か具体的にはほとんど出てこないんですよね。それゆえキーパーソンだけどそこまで愛着がない状態でのスタートというか満を持して、という感じではないというか。残念。緑川さんのお兄ちゃんボイスはすごく優しくて大好きですが!

 

 

総評

さてネタバレありの総評です。ネタバレなしは別であげます。
雑感で薄いとか書いてすみませんでした!予想以上に練られたストーリーでした。このルートのこれ、あのルートのあれが伏線として、中盤以降パズルが嵌まるように計算して配置されています。ただしかなりわかりやすく配置されているので(あーこれ伏線かーってすぐわかる)、真相に関しては、あっと驚くどんでん返しタイプというより一歩一歩ヒントを出して導いて最後に答え合わせをするタイプの作品かなと思います。なので予想を裏切る真実とかを期待しすぎるのはよくないかも。
ミステリー部分に関しては(どっちかというとホラー要素である)屍者に関して、動機付け以外に特に影響がなく、ミステリー要素の邪魔にならずに安心しました。基本的に身体能力がちょっと高い殺人癖持ち、との認識で別に問題ないです。
恋愛要素に関しては正直薄いです。ほぼ最初から主人公への好感度は軒並み高いです。というより幼少期に攻略が終わっている。なのでみんな速攻デレるのですが、なぜ好感度が高いかが明かされるのはほぼ全員ルート終盤なので、唐突、流れが急といった印象を更新できない。そしてシナリオのかなりの幅を推理要素に充てた結果、一人あたりのイベントは数が少ないしテンプレの域を出ないものになっていました。なんらかのアクシデントがあって接近→異性を感じてドキッとする。この流れが多すぎる。恋愛面はもう少し工夫が欲しかったです。ソウスケとユヅキは好きでしたが、イベントで魅せられるというよりは私の個人的な好みに依るところが大きいので。また恋愛が薄いためルートの面白さ=真相にどれだけ触れているかと言ってもいいくらいなので、序盤3人は犠牲になった感が強いです。伏線の犠牲にな…。製作的にはトイボックスさんの方が主体だったのかなあ、もうちょっと頑張って!オトメイト
そしてシナリオ部分(除く恋愛面)は頑張っていたからこそ、一部のフラグ管理については残念な印象が強くなります。具体的には選択肢によっては見ずに済むイベントの内容に触れていたり、メタ知識で主人公が喋っていたりなどですね。ADVでこれは致命的だと思っていますので、改善してほしいです。
システム面ではチャプター(というほどわかれてませんが)選択が「はじめから」で開始しなければならないところはなぜ???でした。エンディングも「はじめから」でないと見れないし。回想にいれるのではだめだったのですか。あとオトメイトらしからぬオサレOPと挿入歌ムービーがお気に入りだったので、どちらも回想に入ってなくてガッデム!!となりました。力を入れて作ってると思うのですが、見たい時に見られないという。なぜ???(追記:普通にありました。なんなの?寝ながらプレイしてたの?ガバガバすぎる)

反対に嬉しかったのはTipsシステム。若干ネタバレになっているもの、キャラの一面が覗けるもの、製作者の遊び心が見えるものなどささやかながら楽しさを増してくれる要素でした。

 

まとめます。

思ったよりもミステリーしていて面白く作れていたというのが全体の感想です。そもそも乙女ゲームとミステリーって水と油だと個人的には思っています。「主人公と攻略対象には好感を持ってもらわなければならない」というのが乙女ゲームの一つの縛りとしてあって、これを満たそうとするとミステリー要素はかなりの制限がかかります。「プレイヤーに不快感をなるべく与えてはならない」というのもあるかな。その中でかなり奮闘した方ではないかと!その代わり恋愛はフェードアウトしましたが。特に最近のオトメイトさんは作品に明確なボリューム制限をかけている気がするのでそれも影響しているなら仕方がないのかも。ボリューム制限が製作コストからくるものかスケジュール的な都合からくるものか、昨今のプレイヤー傾向を読み取ったうえでの指示なのかはわかりませんけどね。とにかくこのコラボでの次回作、お待ちしております。できればエグくて重くてどんでん返し、おなか一杯のボリュームだと嬉しいですが、これはオトメイトとコンシューマー機じゃ難しいかな。
最後に個人的な好みでランキングをつけるとするとこんな感じになりました。
ソウスケ>ユヅキ>トア≧イソラ>ハナテ>ヒノ

お疲れ様でした!

 

以下すべてのルートを終えてわからなかった謎。

私が読み飛ばしたのか、わざと明かさなかったのか…。答えは続きで!はあまり好きじゃないので、それはやめてほしい。

>>主人公は結局何者だったのか?

アルビノだというのはわかっていますが、それだけというにはハナテのリアクションが大きすぎます。彼女が名前を名乗った瞬間に運命を感じているので。ハナテがかつて殺したアルビノイワナガヒメで確定のようなので、ハナテ=ニニギ?で主人公=コノハナサクヤ?かと思いましたがそれを匂わせるような描写は他になく決定打に欠けます。夜刀神とニニギって何か関連あったっけ?蛇神っていうのしか知らない…。あと「サクヤ」って名前はモブが名乗っちゃってるんですよね。コノハナサクヤをプレイヤーに意識させたかったのか(=関連を肯定)、違うって否定したかったのか製作者の意図が分からない。
>>タイトルの「7’scarlet」とは何を指していたのか?

スカーレットは蘇った屍者の分身である紅く染まった紫姓草のことかと思ったのですが、それだと7という数字がわからない。攻略対象は6人だし、ルートの数?

>>月影の仮面はなぜ猫なのか

奥音里神社の祭神だかが猫?蛇?なのでそれに関連しているのかと思いきや、特に明かされませんでした。もとは風厘館にあったものであり、屍者が風厘館に集まってしまう超自然的な理由とも関連するのかと思ったのですが…。

>>小さなところではユヅキが廃嫡された場合の叢雲家の跡継について

普通に考えるとユキ君なのかなあ。田舎の名家にしては血統主義じゃなくて実力主義だったりするのか。あるいはユヅキの異母弟だったり?ユキ君の将来についてはちらっとTipsで触れられてましたけどね。

 

 

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